校長ブログ

「0年生」ではありません。「最年長組」です!~5年生わくわく交流~

 今日は、5年生と4月に入学する5歳児さんとの「わくわく交流」でした。新しい1年生が、安心して小学校生活を始められるように、小学校という場所に慣れ、新6年生になるお兄さんお姉さんとの親しい関係が作れるように、「わくわく交流」を実施しています。この日に向けて、5年生は計画的にこつこつと準備を進めてきてくれました。一緒に遊ぶためのすごろくや福笑い等を丁寧に作ってくれていました。中には「ワニワニ〇ニック」みたいな大掛かりな装置もできていて、「本当にがんばったなあ~」と感心しました。

 でも今回の「わくわく交流」で私(校長)が最も感心したのは、5年生が5歳児さんを「0年生」として扱っていないことでした。「0年生」・・・つまり、「まだ何にもできないから、すべて面倒見てやらなきゃ…」という捉え方ではなく、「子ども園や保育園では、『最年長組さん』なんだから、すでにたくさんのことができる子どもたちなんだ。」という捉えで、交流の内容を考えてくれたことです。具体的には、「おもちゃを作ってあげる」ではなく、「いっしょに作る。自分でやってもらう。」という活動をしてくれたことです。

 

 交流の時間の半分は、「5年生が作ったおもちゃで、一緒に遊ぶ」活動にして、もう半分は「作り方を教えながら、自分でおもちゃを作ってもらい、それで遊んだりお土産にしたりしてもらう」活動にしていました。

 活動を見ていると、さすが「最年長組」です。描いたり、切ったり、折ったり、貼ったり・・・なかなかの「甲斐性」です。5年生にサポートしてもらいながら、自分たちで「けん玉」や「福笑い」や「折り紙の花」等を作っていきました。1時間余りの交流でしたが、とても活動が充実していた「わくわく交流」でした。1回目の「わくわく交流」よりも、「もっとやりたいー!」と帰りたがらない5歳児さんが増えたように感じました。 

 5年生の皆さん、お疲れ様でした。皆さんのおかげで、5歳児さんも4月の入学がとても楽しみになったと思います。

「地域」に支えてもらってこその「豊かな学び」②~地域学校協働本部~

 

 今日の放課後、30日(月)に行う予定の3年生の「昔の生活体験」である「七輪体験」のための地域スタッフ&ボランティアの研修会が行われました。コーディネーターである地域学校協働本部の関川先生、岡山さんをはじめ、「昔、七輪が生活の一部だった『師匠』クラスの方から、保護者スタッフそして担任の先生、総勢10名ほどの皆さんが、マッチの擦り方から、炭火の起こし方、子どもたちに体験させるときの安全配慮事項などなど… 、実際に試しながら、確認されていました。

 子どもたちの目的は、「七輪でお餅を焼いて、美味しくいただくこと」なのですが、この学習の本来の目的は、子どもたちが「昔の生活」を実際に体験して、今の生活と比べて、その違いや昔の生活の大変さやよさについて思いをはせることです。

 まずは、「お餅ひとつ」焼くのに、どんな道具が必要で、どんな手順が必要で、どんな知識が必要で、どんな甲斐性が必要なのか、どんなことに苦労するのか…、そして最後に七輪で焼いた「お餅」はどんな味がするのか…身をもって体験してもらいましょう。

 といっても、これを学校だけでするのは、なかなか大変です。担任の先生だけでは対応できません。ひょっとして他の学校だったら、「この体験は準備も大変だし、危険も伴うから、ここは映像を見て学習することにしましょう。」ということになるかもしれません。しかし本校の学びモットーは「体験と関わり」ですから、できるかぎり「直接体験」で子どもたちに学ばせたいと思っています。

 そこで「救世主」になるのが地域学校協働本部、つまりは地域の皆さんです。地域の皆さんの力を借りれば、こんな体験学習も可能になるということです。ここでも子どもたちの「豊かな学び」を全面的に応援してくださる地域の皆さんの「優しく熱い思い」に心から感謝しなければならないと思っています。本当にありがとうございます。

 

 実は明日、文部科学大臣表彰を受賞した本校コミュニティ・スクールの「ふるさと学習」の実践について、県庁で私と岡山さんが実践発表することになっています。久々に大勢の方々の前で発表することになります。地域の方々のおかげでいただいた「とびきりでっかい賞」ですから、精いっぱい「竜西プライド」をぶちかましてきます。

「地域」に支えてもらってこその「豊かな学び」①~ぽえむ~

 今日の朝は、1,2,4年生の教室はぽえむさんの絵本の読み聞かせでした。子どもたちのために、選りすぐった絵本や紙芝居を、感情をこめて抑揚たっぷりに読み聞かせてくださいます。いつもは「朝の脳トレ」で、気持ちを全集中させて「テンポとスピード」重視で頑張っています(これを「速考」の学びと名付けました。)が、ぽえむさんの読み聞かせは、ゆったりとした気持ちで、ゆっくり本の世界を楽しみます。じっくりじっくり登場人物の心情や作者の思いについて考えながら聴いています。(これを「遅考」の学びと名付けました。)「速考」と「遅考」の学びを両方大切にしながらバランスよく、緩急をつけて学んでいくのが理想だと思っています。 

 ぽえむさんは、いつも竜西っこのそばにいてくださいました。子どもたちが生まれるずっと前の平成12年の9月から20年以上にわたって、本校で「読み聞かせ」を続けていてくださるんです。今まで、ぽえむさんの読み聞かせを聴いた竜西っこは全部で何人になるのでしょう…ざっと計算してみたら1300人をこえる人数になりました。

 いつも竜西っこの隣にいて、絵本という心の栄養を与え続けてくださっているぽえむさんに、改めてお礼を言いたいと思います。いつもいつもありがとうございます。おかげさまで竜西っこは「豊かな学び」をさせてもらっています。これからもどうぞよろしくお願いいたします。

大盛況!移動図書館 ~中・高学年ももう少し来てほしいなあ~

 今日は月に一度の「移動図書館」の日。町立図書館からたくさんの本を持ってきていただき、1年生ホールに並べてもらいます。学校図書室にはない新しい本や、いろんなシリーズ本なども持ってきてくださいますので、子どもたちもこの「移動図書館」を楽しみにしています。

 給食の時間が終わるや否や、待ち構えていた2年生の子どもたちが一気に押し寄せます。そして少し遅れて1年生もたくさんやってきて、あっという間に移動図書館は「満員御礼」状態になってしまいました。

 子どもたちはあれこれと、いろんな本を物色しながら、お気に入りの2冊を決め、町の図書カードで借りる仕組みになっています。

「みんな、どんな本借りたの?」と聞くと、子どもたちは嬉しそうに借りる本を見せて、その本を紹介してくれます。先日紹介した「かいけつゾロリ」を借りる子もいました。 

 低学年の子どもたちがこんなにたくさん「移動図書館」にきて、楽しそうに本を借りてくれることを、とても嬉しく思います。中学年はみんな外で元気で遊んでいて、それはそれで素晴らしいことで、また高学年は昼休みもいろいろと用事があって忙しいということは、重々分かっていますが、月に一度きりの「移動図書館」ですから、中高学年ももう少し関心をもって、本を借りに来てほしいなと願っています。

脳の活性化+名文に慣れ親しむ ~3年生の音読が素敵です!~

 毎朝の「脳トレ」。一番早く声が聞こえてくるのは3年生です。3年生は子どもたちの「朝の用意」も早く、8時半の「脳トレスタート」の時間を待たなくても、「音読」をスタートできるのが、3年生の素晴らしいところです。

 それから、子どもたちの「音読」の時の、姿勢(構え)がいいのも3年生の素晴らしいところです。しっかりとお腹から大きな声を出すことで、体と脳が目覚め、活発に動き始めます。3年生の元気なはつらつとした音読の声が、爽やかに校舎に響いています。朝から、心を「整えて」、気持ちのいい朝のスタートがきれている3年生の姿に一年間の大きな成長を感じています。

 

 脳トレの「音読」では、今「竹取物語」をやっています。

 

「今は昔、竹取の翁といふ者ありけり。

 野山にまじりて竹をとりつつ、よろづのことに使ひけり。

 名をば、さぬきの造となむいひける。

 その竹の中に、もと光る竹なむ一筋ありける。

 あやしがりて、寄りて見るに、筒の中光りたり。

 それを見れば、三寸ばかりなる人、いとうつくしうてゐたり。」

 

 これは「全校共通教材」であって、1か月間は1年生でも6年生でも同じ「竹取物語」を音読しています。

 低学年には難しいのでは…。意味が理解できないのでは…。」と思われがちですが、「意味」はすべて分からなくていいと思っています。「竹取物語」なら、「文語体」独特の言い回しや調子に慣れ親しんで、楽しんで「音読」できればいいのです。この「全校共通教材」は原則、毎年同じものを扱います。つまり毎年1月は、どの学年も「竹取物語」を音読します。そうして毎年繰り返すので、上学年になるとほとんど「そら」で暗唱できるようになります。そして学年が上がるにつれ、自然とその「意味」もなんとなく分かってくるようになります。

 本当に「教材」としてしっかりと学ぶのは中学校に行ってからで、「竹取物語」や「平家物語」「枕草子」などは中学校国語でしっかり学習します。逆に言えば、中学校で学ぶ「古典の名文」を脳トレの「音読」で扱うようにしているわけです。竜王町の子どもたちが、中学校で古典を学ぶとき、すでに子どもたちは「暗唱」できるくらい、古文の文章が頭に入っていることになります。 

 竜西小は随分前(私が教務主任をしている頃)から、「竜西ほんわか大作戦」と銘打って、読書の推進や暗唱ラリーなどの取組で「名文に慣れ親しむこと」に力を入れてきました。現代文、古典にかかわらず、「名文」に触れること、音読(暗唱)することで「文学・言葉の力の素晴らしさや楽しさ」を味わうことを大切にしてきました。「意味」はよく分からなくても、(それはあとあと自然とついてきますから、)まずは「音や調子」「作品の雰囲気」なんかが楽しめればいいと思っています。先日も、1年生が宮沢賢治の「雨にも負けず」を自信たっぷりに「暗唱」している姿を見て、「子どもたちの力ってほんとにすごいな。」と感心させられました。

ちなみに、朝の脳トレの「音読」では、「全校共通教材」以外に、その学年に味わわせたい「学年教材」にも取り組んでいます。

決して「手」を止めない集中力! ~今、2年生がすごいです!~

 今朝、久々に2年生の「朝の脳トレ」を見に行って、すごく驚きました!いつのまにか2年生の子どもたちの「集中力」がとんでもなく高まっていたからです。

 特に、漢字学習の場面の「集中力」がすごかったです。一定時間、全く手を止めることなく、漢字を書き続けます。もうプリントの余白はどこにもありません。時間がある限り、練習あるのみ!書きまくります。その子どもたちの「勢い」に圧倒されるくらいでした。一部の子どもたちではないですよ。一人残らず、全員がすごい「集中力」と「勢い」で手を動かしています。

 そして、子どもたちの「勢い」に負けず劣らぬ勢いで、担任の先生は子どもたちの机間を動き回ります。決して「足」を止めません。「きれいな字だね!」「姿勢がきれいだね!」「すごいすごい!いっぱい練習できてる!」…一人ひとりの「やる気スイッチ」を押し続けながら子どもたちを鼓舞し、励まし、支えます。

「はい。テスト!」と担任の先生が言うと、子どもたちはいっせいにプリントを裏返して、「漢字のテスト」に入ります。全部書けると、「はい!」と手をあげ、先生を呼びます。先生は駆けつけるとすぐにその場で「〇つけ」をしてくれます。その後も決して子どもたちの手は止まりません。余白に「復習」します。テスト用紙も一面、漢字で埋まっていきます。

「はい!」と手をあげて、先生の〇つけを待っている間すら、子どもたちは手を止めません。本当にすごい「集中力」です。とてもとても子どもたちが頼もしく見えた「朝の脳トレ」の風景でした。

 「15分間、子どもたちは決して「手」を止めない!そして先生は「足」を止めない!」…これが自慢の「竜西プライド」です!

 

みえるとか みえないとか ~1月きらきらうきうきどんどんの日~

 

 昨日は、1月の「きらきらうきうきどんどんの日」(人権を確かめ合う日)でした。ヨシタケシンスケさんの絵本「みえるとかみえないとか」の読み聞かせを聴いて、学年の発達段階に合わせて、自分の中の「あたりまえ」や「人と同じこと・ちがうこと」 について、じっくり見つめ直す時間を取りました。

 今回の「きらうきどんの日」の目標をきちんと書くと…

「ふつうであること」と「ちがうこと」について、絵本における捉え方や児童自身が実体験においてどう捉えているのかを知ることを通じて、多様な他者との違いを積極的に認め、お互いの個性を尊重しながら関係性を築き、望ましい生き方を探求していく道徳的実践意欲と態度を養う…ということになります。

 

 さて、このお話のあらすじをざっと紹介すると… 

「ぼく」は宇宙飛行士。いろんな星を調査するのが仕事です。ある星で出会ったのは、「前にも後ろにも目がある宇宙人」。「ぼく」が後ろを見えないことを知るとかわいそうに思って、ものすごく気を遣ってくれるので変な気持ちになってしまいます。

 この星では前も後ろも見えるのが当たり前なのですが、生まれつき「後ろが見えない宇宙人」もいて、「ぼく」と同じなのですごく話が盛り上がります。

 地球では後ろが見えないのが当たり前ですが、他の星には他の星の「当たり前」があるのです。例えば、足が長いのが当たり前、空を飛べるのが当たり前、体が柔らかいのが当たり前、他にも……。

「前にも後ろにも目がある宇宙人」の中にも生まれつき「全部の目が見えない宇宙人」がいました。この全盲の宇宙人の世界の見え方は、「ぼく」とは全然違うものでした。例えば、自分の予定はメモの代わりに録音しておく、外を歩くときは杖を使う、自動販売機では買ってみるまで何が出てくるかわからない……他にも「ぼく」とはたくさんの違いがあるのです。

「ぼく」は、目の見えない人の世界があるとしたらこんな感じなのかなと想像します。例えば、声のいい人がモテる、手触りや匂いで服を選ぶ、粘土メモを使う……他にもたくさんの想像が膨らみます。

 この絵本では、見える人と見えない人の世界の感じ方の違いを描きます。さらには、見えないからできないことや見えないからこそできること、もっと言えば誰だって少なからず「違い」があることを描きます。

 このお話は、「障がい」というものをちょっと違ったアプローチで考え直す機会を与えてくれます。また、みんなが感じている「当たり前」を見直す機会を与えてくれる絵本です。

 

 私(校長)が印象深く感じたフレーズがいくつかありまして…、 

「じぶんと にているひとは、あんしんできる。…じぶんたちと ちがうひとは、やっぱり ちょっと きんちょうしちゃう。じぶんと なにがちがうかが、よく 分からないから。わからないのは こわいから。・・・」

「じぶんと ちがうひとでも、おたがいの くふうや しっぱいや はっけんを おしえあったら、きっと みんな『へー!』ってなる。…」

 

 この「『へー!』ってなる。」というフレーズに心が動かされました。この「へー!」という感覚を知ることが、障害理解にとってとても大切なことなのではないかと私は思いました。障害に対する誤解や差別などを生んでしまう根源は、それぞれの個人にある「障害のイメージ」だと考えられます。そのイメージは、良いにしろ悪いにしろ障害そのものを決めつけてしまうことに繋がります。だから障害について初めて知った時に、良いも悪いもない「へー!そうなんだ」という感覚があれば、誤解なく純粋に障害理解を深めていけるのではないかと考えました。

 もうすでにいろんな「固定化されたイメージ」を持ってしまっている我々大人に比べて、子どもたちは「へー!そうなんだ」という感覚を持つことで、「人との違い」を純粋に、「当然の違い」として受け入れやすいのではないかと…。 

 絵本の後半に出てくる、

「おなじところを さがしながら ちがうところを おたがいに おもしろがれば いいんだね。」というフレーズにそんな意味が込められているような気がしました。

 

 絵本の最後、唐突ともいえる場面描写でお話は終わります。

 4本も手のある宇宙人が、「ぼく」を見て言います。

「・・・えっ?キミ、手が2ほんしかないの?かわいそう!」

 そして「ぼく」が少しとまどい、はにかむように答えます。

「いやー。やっぱり ふべんそうに みえちゃうよねー。」

 

 この最後の会話に、子どもたちはどんなことを思ったのか…それが昨日の「きらきらうきうきどんどんの日」の肝(ポイント)だったと思います。

 

 早速、6年生の学級通信に子どもたちの思いが綴られていました。

 写真では見にくいかもしれませんが、「のどかさん」の感想に、

「絵本の最後の『えー!腕2本しかないの!?』の会話は『かわいそう』ではなく、『そうなんだ!』と認め合った方がうれしい!」

と綴られていました。

 きちんと「ちがいを互いにおもしろがる=認め合う、尊重し合う」ととらえているんだなと感心しました。

 

 それにしてもこの学級通信…担任の先生の思いがあふれんばかりに伝わってくるいい通信だなと…これまた感心しきりの私です。

原ゆたかさんの思い ~かいけつゾロリがギネス記録に!~

 低学年の子どもたちに大人気の児童書「かいけつゾロリシリーズ」。昨年7月に71巻目が発行されたのですが、同じ作者が物語とイラストを執筆した児童書のシリーズでは世界で最も多い発行巻数としてギネス世界記録に認定され、11月29日、認定証が授与されました。

 「かいけつゾロリ」は、キツネのキャラクター「ゾロリ」が仲間とさまざまな冒険をする物語で、1987年に第1巻が発行されて以来、これまでに累計発行部数は3500万部を超えています。

「夢のようなことが起こってちょっとびっくりしています。どんどんネタがなくなって苦しいときもありますが、子どもたちに望まれているうちは頑張っていきたい」と作者の原さんはインタビューで話されていました。また、「子どもたちが支えてくれてここまで続けられました。物語ではゾロリは毎回失敗しますが、それでも次に挑戦します。諦めずにもうちょっと頑張ってみようという気持ちが伝わってほしいです」とも話されていました。

 そのインタビューの中の原さんの言葉で、特に印象に残った言葉を紹介したいと思います。

「本が嫌いな子がどんどんとページをめくりたくなって「気がついたら一冊読みあげていた!」という本を作りたいという気持ちでした。」

「大人って、自分が小さい頃に読んでいたおもしろい本のことは忘れてしまって、いま、『子どもに読んで欲しい本』を読ませようとするものなんですよね。でも、大人が読ませたがるような小難しい本って、子どもの頃、私は全然おもしろくなかった。子どもは親父ギャグやおならが大好きだし、僕はそんな時期を経て、大人になるものだと思うんです。だから、子どもたちにもそこは通らせてあげてほしい。そしてそれを使って本を読む楽しさを教えたいなと思うんです。」

 

そして、私がもっとも納得した原さんの言葉がありまして…、これは「かいけつゾロリ」で大切にしていることはありますか?」という質問に対する答えでした。

 

「戦わない。人を傷つけない。ハラハラドキドキさせることかな。学校の図書室にも並ぶものだから、殺伐としていないものを描かなきゃと。敵を懲らしめることはするけど、いかなる理由があっても相手をやっつけるということはしたくないと思っています。」

 

 ゾロリが敵に立ち向かう時、どうして銃などの武器を使わないのか…、「おなら」で吹き飛ばそうとするのか…合点がいきました。それは「下品」ではなく「平和」「やさしさ」だったんですね。

 低学年の子どもたちに大人気の「かいけつゾロリ」シリーズ…そこには単なる「面白さ」だけでなく作者である原ゆたかさんの子どもたちに対する深い深い思いと愛情があったのですね。

ちょっとしたことですが、幸せな時間です ~朝のあいさつ運動~

  今日は1月の16日月曜日。毎月1日と15日は運営委員会の子どもたちが「あいさつ運動」をしていてくれます。本当は昨日が15日だったのですが、日曜日だったため、一日ずれて、今日16日に「あいさつ運動」をしてくれました。…とさらっと言ってしまいますが、これもちゃんと子どもたちが「気がついていてくれる」からこそできることです。私(校長)からは「今日は挨拶運動だったね。」などとは一切言ってないのですが、(…というか私自身は忘れています。)きちんと覚えてくれている子たちがいるから、自然と「あいさつ運動」が展開できるわけです。何気ないことですが、子どもたちが「しっかりしていてくれる」ことをとても嬉しく思います。少し前までは、「あいさつ運動」をしているのか、「みんなでおしゃべり」に興じているのか、分からないような運営委員会の「あいさつ運動」でしたが、最近は、きちんと「目的」に立ち返れる子がちらほら出てきて、何人かがきちんと「あいさつ」していると、回りの子たちもだんだんときちんと「あいさつ運動」ができるようになってきました。ちなみに、2年生Yさんと6年Sさんの「自主的あいさつ運動」は今もなお毎日続けられています。(もう4か月目に入りました)

 子どもたちの登校をすべて迎え終わって、学校周辺のごみ拾いに出かけると、今度は通学途中の中学生に出会います。西小の子どもたちは、たいてい私が「おはようございます。」と言ってから、軽く会釈しながら「おはようございます。」と笑顔で返してくれる子が多いのですが、中学生は自分から「おはようございます。」と挨拶してくれる人が多いです。「気をつけていってらっしゃい。」と声をかけると、「はい。行ってきます!」と返してくれます。西小の子どもたちの「会釈しながら笑顔であいさつ」というのはとても気持ちいいのですが、中学生の「自分から元気なあいさつ」というのも、とても気持ちのいいものです。

 竜王町では、出会う人出会う人…必ず「あいさつ」してくださいます。ごみ拾いをしているとわざわざ車の窓を開けて「おはようございます。ご苦労様です。」と声をかけてくださる方もいます。もちろん車から「会釈」してくださる方はたくさんいます。朝の少しの時間ですが、いろんな方々と「触れ合える」ことを楽しいと思えますし、そんな時間が持てる「竜王町のあたたかさ」の中で、仕事ができることに感謝しています。

お仕事チャレンジ発表会! ~1年生生活科「じぶんでできるよ」~

 

 今日の5校時。1年生の生活科の授業研究会が行われました。蒲生郡の7つの小学校から低学年の先生たちが、1年生の授業を見にきてくださいました。

 今、1年生は「じぶんでできるよ~お仕事チャレンジ~」の学習をしています。「自分の家庭生活について、調べたり、尋ねたりしながら、お家の人のよさや自分でできることをなどを見つけ、家庭生活は家族が互いに支え合っていることが分かり、自分の役割を積極的に果たすとともに、規則正しく健康に気をつけて生活しようとできる」ことが学習のめあてです。

 この「お仕事チャレンジ」は、一度お家のお手伝いをして、その仕事の内容を説明したり感想を発表したりして、「はい!おしまい」というような薄っぺらな学習ではなく、何回も「お仕事チャレンジ」して、そのことを友達と発表し合いながら、「自分にできること」を増やしたり、家庭生活の中の自分の役割を積極的に果たせるようになったりすることをめざす学習です。

 子どもたちはすでに2学期に2回の「お仕事チャレンジ」を終えており、今日の発表会は3回目の「冬休みのお仕事チャレンジ」を振り返ってのものでした。

 洗濯物たたみ、お風呂掃除、食器洗い、窓ガラス拭き、ピザづくりなどなど、いろんな「お仕事」の発表がありました。発表会は、「口で説明」するだけでなく、実物をもってきて「実演」しながら説明したり、タブレットで撮ってきた写真を見せながら説明したりと、聴く人(相手)が興味を持てるように、分かりやすいようにめいっぱい工夫して発表をしました。

 この学習には、お家の方の協力が不可欠で、子どもたちの「お仕事」プリントにコメントを書いていただいたり、タブレットで「お仕事」の様子を撮影してもらったりと、たくさんの協力をいただきました。そのおかげで、子どもたちは「お仕事チャレンジ」の試行錯誤の中から、豊かな学びと自分への自信を身に付けていきました。お家の方のご協力に心より感謝いたします。 

 今日の子どもたちの様子を見ていると、自分の「お仕事チャレンジ」をみんなに聞いてほしいという強い気持ちと自分への自信を感じることができました。自分が「発表」するだけでなく、友だちの「質問」にも答えました。聞いている方は、発表に対して「質問」をしたり、「感想」を言ったりしました。何回も発表会を経験することで、「話す力」や「聞きあう力」、「感想を言葉にする力」等が確実についてきたように思います。特に、今日は「お客様」がたくさんいるので、緊張しながらも、「聞いてほしい、見てほしい気持ち」が勝って、普段より意欲的な子どもたちでした。

 

 さて、今日来てくださった「お客様」の子どもたちの活動に対する感想ですが…、

「これが冬休み明けの1週目、金曜日の午後の子どもたちの姿?1年生とは思えない集中力と学習意欲です。うちの学校は2年生でも、もう授業にならないくらいへろへろになっていますよ…。」

「全体での活動→グループでの活動→全体での活動と、子どもたちの切り替える力がすごいです。この力が『朝の脳トレ』の成果でもあるんですね。」

「発表会をすることがゴールではなく、発表会を終えてから『〇〇さんの、〇〇のお仕事がすごいと思った。今度ぼくも家でチャレンジしたいです。』と次の「お仕事チャレンジ」への意欲をもっているところが、とても意味のある深い学びだと思った。」などなど… 

 本校の1年生の素晴らしさを絶賛していただきました。本当によく頑張った1年生そして吉村先生でした。

 

 そしてやっぱり「お客様」が帰り際におっしゃいました。

「下駄箱の靴、びっくりするくらいきれいに揃ってますね…。」

 私…「ありがとうございます。これが『竜西プライド』です。」

求められるのは「論理的思考」と「説明する力」~5年算数学びの基礎チャレンジ過去問練習

 5校時、5年生が算数の学習で「学びの基礎チャレンジ」の過去問に挑戦していました。「学びの基礎チャレンジ」とは、小学4~6年生対象に、国語と算数の2教科における1年間の学習習熟度を確認するための滋賀県独自のテストです。「学びの基礎」ですから内容自体は、基礎的な問題なのですが…。

 今、子どもたちに求められている学力は、単に「正解を出す力」だけではありません。算数の場合なら、問題の意味を読み解き、「筋道を立てながら考え(論理的思考)」、それを言葉や式で「説明する力」が求められます。つまりは、探究力や分析力、問題解決力が求められるわけです。最近よく、自分で「式と答え」を書く問題ではなく、「Aさんが解答した式と答え」を見て、「Aさんの考えを説明しなさい。」という問題が出されています。

 今年度の「学びの基礎チャレンジ」、4,6年生は実は今日が本番でした。そして明日、5年生が挑戦することになっています。この「学びの基礎チャレンジ」をすることによって、自分の「課題」を明確にさせて、この3学期にしっかりと「復習」し、自信を持って6年生に進級してほしいと思います。

算数と数学の違い…今日の授業は算数?数学?~3年生 ▢を使った式~

 突然ですが「算数」と「数学」はどう違うのでしょうか?「小学校の時は算数と呼んで、中学校に行くと数学と呼ぶ…」それだけのものでしょうか。実は「算数」と「数学」には明確な違いがあります。

「算数」という言葉を調べると、「数をかぞえること。計算すること。また、その結果得られた数。」と出てきます。算数とは、簡単に言うと「計算をして答えを出す」教科です。身のまわりにある具体的な数や形についての、計算の仕方や扱い方を学びます。勉強する内容は、たし算・ひき算・かけ算・わり算といった基本的な計算方法、買い物のお金の計算、速さや距離の計算、図形の面積など。どれも、いつもの生活で扱う数ばかりです。

身近な数を正しく計算して正しい答えを出す。これが算数の考え方です。

 一方、「数学」という言葉の意味は、「数量および空間図形の性質について研究する学問。算術・代数学・幾何学・解析学・微分学・積分学などの総称。」です。算数と比べると何やら難しいことが書いてありますが、大切なのは「学問」という単語。 そう、数学は、「なぜそうなるのかを追求する」学問なのです。 答えを出すことより、答えを出すためのプロセスに注目しています。数学では、マイナスの数や文字式など、実際には触れることができない抽象的な数も扱います。具体的なひとつひとつのケースではなく、広く一般的なしくみを表現する方法を学びます。 「なぜそうなるのか」を、数字や記号を使って論理的・一般的に考え、表現する。これが数学の考え方です。

 さて、今日の3年生の算数の授業ですが、学習のめあては「▢を使って式に表そう」です。提示された問題は、「けんさんは、カードを何枚か持っています。弟に18枚あげました。残りは24枚になりました。」、

「同じ数ずつ8人で鶴を折ったら、全部で32羽になりました。」

 この問題が「けんさんは、はじめ何枚カードを持っていましたか。」とか「一人何枚ずつ鶴を折ったのでしょう。」となっていたら、子どもたちは、「24+18=42 答え42枚」、「32÷8=4 答え4羽」と答えないといけません。まさしく「算数」の問題です。

 ところが今日の学習のめあては「□を使って式に表そう」です。問題の意味や構造をしっかり見据えて、式化していくのが課題です。分かっている数(既知数)と分からない数(未知数)を見極めて、文章の意味からそれらをどういう「符号(+-×÷=)」でつないで式にするか、またそれぞれの数の関係性をどう図(数直線、テープ図)で表すかを考える学習です。

「▢(はじめの数)-18(あげた数)=24(残りの数)」、「▢(一人分の数)×8(人数)=32(全部の数)」と立式できることがゴールです。この式ができると「▢を求めるためには、▢=24+18=42」「▢=32÷8=4」というふうにはっきり見えてきます。

この学習はもはや「正しく計算して正しい答えを出す=算数」ではなく、「なぜそうなるのかを、数字や記号を使って論理的・一般的に考え、表現する=数学」の学習になると考えられます。 

 3年生の「算数」であっても、このような「数学的な見方・考え方」を使った学習を積み上げていかないと、高学年の「割合」や「単位量」などの抽象的な概念の学習や中学校の「負の数」や「方程式」等にうまくつながっていかないことになります。だからこそ、「簡単に答えを出す」だけの「算数」ではなく、問題の意味や構造を、式や図で表し、問題の全体像を捉え、なぜそうなるのかを考えながら解決していくという「数学的思考」=「数学」を大切にした学習になるように、日々授業研究に努め、授業を行なっています。

冬休みの「思い出絵日記」が楽しいです!

 2年生教室の前に、子どもたちの冬休みの「想い出絵日記」が掲示されています。

 冬休みにあったそれぞれの「楽しい思い出」を絵日記に描いていてくれます。クリスマスやお正月のできごと、家族旅行の思い出やお家でのお手伝いのことなどなど…どの絵日記を見ても「とびきり楽しかった気持ち」が伝わってきます。特に「お正月」ならではの体験やできごとを描いている絵日記が、読んでいて興味深かったです。私は冬休み、どこにも行けなかったので、半分「うらやましいなあ…」という思いも持ちながら、楽しませてもらいました。

跳びまくる昼休み! ~PTA作製のジャンピングボードが大活躍~

 3学期の体力づくりといえば、縄跳びです。各学年のホールでは、PTA保体部が作製してくださったジャンピングボードが大活躍です。このボードを使えば、とても調子よく、高くジャンプできるので、二重跳びや三重跳びの練習にはもってこいです。

 下学年では、やはり二重跳びの練習が中心で、みんなでルールを守って、順番に仲良く練習しています。友だち同士技を見せ合ったり、どちらが長く跳べるか二人で競争したり、工夫しながら縄跳びを楽しんでいます。低学年のホールへ行くと、必ず子どもたちが「校長先生、見て見て!二重跳びできるようになってん!」と声をかけてくれます。私はその子どもたちの得意そうな顔が大好きです。

 高学年になると跳ぶ高さも半端ないです。これだけ跳べれば三重跳びも楽勝です!

 6年生は、ちょっと他の学年と違いました。集団8の字跳びを楽しんでいます。男女分け隔てなく楽しめるのが6年生の良いところの一つ、みんなで声をかけあいながら協力して「一定時間に跳んだ人数」を増やしていきます。どうやら、何年か前の6年生が600回以上の大記録を打ち立てたことを覚えていて、「その記録を抜きたい!」と練習を始めているようです。小学校最後の学期、思う存分「仲間との時間」を楽しむと同時に、自分たちの「プライド」をかけて「頂点」をめざしているところがまた6年生のいいところです。 

 昨年同様、1月下旬から縄跳びの記録会である「ハイスピード縄跳び大会」や「学級対抗大縄大会」も開催されます。自分自身、そして各学級の目標をしっかりもって楽しみながら頑張ってほしいと思います。

輝く竜西っ子!~蒲生郡小学校書写優秀作品巡回展覧会~

 毎年秋に、蒲生郡内小学校の書写作品を集めた審査会があり、その審査会で優秀作品として選ばれた作品が仮巻(雲母紙)に貼られて、郡内の小学校で順に展示される「蒲生郡書写優秀作品巡回展」が今本校にきています。1月23日(月)まで、玄関入って左の陳列ケース前に展示しています。

 今年度の竜西っ子の頑張りは素晴らしく最上位賞である「最優秀」に選ばれた5年生小林七菜さんをはじめ9名の竜西っ子の作品が選ばれています。選ばれた全作品数48作品のうち、9つの作品が選ばれているのは、郡内小学校で最多受賞校ということになります。力作ぞろいですので是非ご覧になっていただきたいと思います。

心と体を整えて、そして目標に向かって!

 気持ちよく3学期をスタートさせるには、まずは心と体の状態を整えなければなりません。

 2年生教室を覗いてみると、子どもたちが「りゅうたろうちゃんチェック」に取り組んでいます。(写真左)

 これは、「食事」「睡眠」「運動」「心」「体」の5つの領域で、質問に答え、今の自分の「心と体」の状態をチェックするためのものです。例えば、「食事」のところでは、「朝ごはんを食べますか?」「好き嫌いはありますか?」「お菓子をよく食べますか?」という質問が用意されています。また「心」の領域では、「いらいらすることがありますか?」「自分のことは好きですか?」「毎日楽しいですか?」と言う具合に…。それぞれの質問に対する回答を点数化し、「今、自分が『整ってない』ところ」を確認します。もちろん担任の先生もしっかりと結果を看取って、子どもたち一人ひとりに対するサポートを考えます。毎日元気に学校に通えるように、まずは「心と体」を整えることから3学期を始めましょう。 

 3学期は、年の初めの「スタート」であり、学年のまとめをする「ゴール」でもあります。自信を持って次の学年(学校)を迎えられるように、しっかりと「目標」をもって努力できる3学期にしてほしいと思います。4年生教室を見に行くと、子どもたちが「3学期のめあて」を考えていました。(写真右)「学習のめあて」「運動のめあて」「生活のめあて」の3つをじっくり考えてプリントに書き込みました。Yさんのプリントには、「自分から自主学をする。先生の話をしっかりと聞いて学習に取り組む。」と書かれています。実に具体的と言うか、「2学期までの自分」をきちんと振り返って、課題意識をもって書いているなと思いました。「一年の計は元旦(元日)にあり」と昔から言いますが、年の初めに立てた目標を大切に、日々小さな努力を積み上げていける子どもたちであってほしいと願います。

 

こんなところにも大きな成長 ~1年生 学校だよりを読んでます~

 3学期の始業式(校内放送)が終わって、それぞれの学級で学級活動(学活)が始まりました。

 1年生を覗いてみると、担任の先生が「学校だより1月号」を使って子どもたちに話しています。

「マラソン大会、みんな頑張ったね…。でも負けて悔しかった人もいたね。でもそれでいいんだね。その悔しさが次のエネルギーになるって…校長先生もそう言ってやるで。」

「竜西小が『文部科学大臣賞』ってすごい賞もらったんやで。みんな『校庭自然遊び』をしたね。地域のたくさんの人に手伝ってもらって、すごく楽しかったね。竜西小は地域の人たちと協力して、みんなのためのとても楽しい学習を創り上げてるところが『ずごい!』って賞をもらったんだよ。」

 担任の吉村先生が丁寧に分かるように子どもたちに話してくれます。ふり仮名もふっていない難しい「学校だより」だけど、子どもたちは一生懸命見ながら、そしてうなずきながら先生の話を聞いています。こんなところにも1年生の大きな成長を感じています。

明けましておめでとうございます ~3学期のスタートです~

 新年明けましておめでとうございます。本年もどうぞよろしくお願いいたします。

「ぽえむ」の読み聞かせや学校運営協議会(コミスク)でお世話になっている大橋裕子さんが、校舎玄関にお正月用に立派なお花を生けてくださいました。「お正月らしい、すがすがしい雰囲気を子どもたちに感じて欲しい…。」そんなことを話しながら生けてくださいました。一瞬で学校の玄関が華やかになり、それでいて、どこか凛としたすがすがしさを感じる空間になりました。まさに、「さあ、新しい一年が始まるぞ。」という雰囲気を醸し出しています。大橋さんの生け花はいつ見ても惚れ惚れしてしまいます。

 入学式や卒業式、そしてお正月など…節目になる大切な日には、必ず大橋さんが学校に来て、お花を生けてくださっています。「いつもいつも申し訳ないな…」と恐縮しながらも、やはり生けて飾っていただくのが楽しみで…ずっと甘えっぱなしになっています…。大橋さん、本当にいつもいつもありがとうございます。

 

 朝、7時45分。久しぶりの子どもたちの登校です。一番に来るのは、鏡や松陽台。朝早く出発して、3kmほどの長い距離を歩いてきます。「毎日、長い距離をお疲れ様…」といつも心から労いたくなります。写真は、いつもきちんと2列で登校してくる七里です。(鵜川もいつもきちんと並んでいます)「2列できちんと歩くことを、班長さん中心に代々受け継いでいてくれるんだな…」いつも心で感心しています。それから班長さんはじめ、全員が元気な声であいさつができる須惠…いつもその笑顔に元気をもらっています。

 それぞれの登校班には、いろいろと特徴があって、その中には班長さんたちの苦労とか、1年生の成長とか、上級生の優しさとか…いろんな人間模様が見えてきます。1年間でいろんな子どもたちの成長や苦労、悩みなんかも見えてきます。

 今日からまた、子どもたちを校門で迎えます。3学期は登校日が52日です。6年生には48日しかありません。学級閉鎖や学年閉鎖がなく、最後まで子どもたちを迎えられますように…さあ、3学期の始まりです。

 

楽しい冬休みを!そしてよいお年を ~2学期終業~

  今日で無事に2学期を終業することができました。相変わらずのコロナ禍ではありましたが、予定していた学校行事や校外学習等がほぼ予定通り実施できたことが何よりだったと思っています。保護者の皆様には、あらゆる面でご理解とご協力を賜り、本当にありがとうございます。改めて深く感謝申しあげます。

 さて、終業式の方は今学期も校内放送方式になりました。私(校長)の話と、今学期でお別れ(転校)しなければならないお友達の挨拶をビデオ放送し、その後は各学級で2学期の振り返りをしたり、冬休みの生活について確認したりしました。

 私は1年生教室を覗きに行きました。「2学期を振り返って、一番うれしかったことや頑張ったこと」を一人ひとりが発表していました。初めてのりゅうせいピックやりゅうせいフェアで頑張ったことや、校外学習が楽しかったこと、マラソン大会で負けて悔しかったけどタイムが早くなって嬉しかったこと等を発表してくれました。中には、「ななみ先生(教育実習生)と勉強したのが楽しかった。」と言ってくれる子もいて、教育実習生の権並さんが聞いたら泣いて喜ぶだろうな…思ってしまいました。

 11時45分、最後の集団下校。外に出る前に2年生のMさんがやってきて、「校長先生、2学期もお世話になりありがとうございました。3学期もよろしくお願いします。」ときちんとした言葉であいさつしてくれたのには驚きました。きっとおうちで、「こういうふうにちゃんと挨拶するんやで。」と教えられてきたんだろうなと思いながらとても嬉しい気分になりました。外に出ると今度は同じく2年生のZさんが、「校長先生、これ…」と恥ずかしそうに手紙をもってきてくれました。「いつも寒いのに、ずっとみんなの班が来るまで待っていてくれてありがとうございます。…もうすぐ冬休みだから、校長先生と会えないからさみしいです。…」…なんという校長泣かせのフレーズ…。本当に子どもたちに元気をもらっている毎日です。

 今日はたくさんの子どもたちが、「さようなら」に「よいお年を」のひと言を添えて帰っていきました。例年よりちょっとだけ長い冬休み、楽しく元気にすごしてほしいです。皆さん、よいお年を。

 最後に、今日の終業式の私(校長)の話を載せて、今年の「校長ブログ」を閉じたいと思います。今年一年本当にありがとうございました。

 

<終業式 校長の話>

全校の皆さん、おはようございます。

 一年の中で一番長い2学期が終わろうとしています。この2学期、皆さんにとってはどんな学期になりましたか。強く心に残ったことはありましたか。自分の成長を感じることはたくさんありましたか。

 校長先生は、この2学期、まだまだコロナの状況が厳しい中、すべての学校行事や学年の行事がほぼ予定通りに実施できたことが何よりも一番良かったと思っています。りゅうせいピックや修学旅行、各学年の校外学習や、マラソン大会、あと4年生の鏡山ウォークラリーも無事にすることができましたね。

 

 さて、この2学期を振り返って、思い出して、自分にとっての一番の思い出を、1枚だけ写真に撮るとしたら、皆さんは、どんな時のどんな場面を「想い出の1枚」に残しますか?

 校長先生も考えました。りゅうせいピックやりゅうせいフェアでのみんなが頑張った場面とか、6年生の修学旅行で朝5時47分に太平洋の水平線を登ってくる朝日(日の出)の美しさに感動した場面とか…いっぱいありすぎて、なかなか1枚に決められませんが、校長先生は最終的にこの1枚を選びました。

 

 それは、これです。 

 

  みなさんは「えっ?それ?」と思っているかもしれませんが、校長先生にとっては竜西小の自慢の1枚です。ほとんどの靴がこのように、「下駄箱の端」と「靴の後ろ(かかと)」がピタッと揃うように入れられています。本当にきれいな素敵な風景だと思っています。

この2学期もたくさんの「お客さん」が学校にいらっしゃいましたが、ほとんどの人が、「下駄箱の靴がきれいに揃ってますね。子どもたちが落ち着いている証拠ですね。」とおっしゃいます。

 

 どうしてこんなにきれいに揃っているのでしょうか?

 それは、一人ひとりが、「心を整える力」を身につけているからだと思います。

「心を整える力」…もう少し分かりやすく言うと、「いったん心をとめて、気持ちを落ち着かせる力」と言ってもいいでしょうか。毎朝、一旦気持ちを落ち着けて、下駄箱の端に靴の後ろを揃える…ちょっとしたことかもしれませんが、これが毎日、どんな時も、きちんとできることが意外とすごいことで、そして大切なことだと思っています。

 

 「朝の脳トレが始まった…よし、集中しなきゃ…」とか、「チャイムが鳴った…もう少し遊びたいけど、やっぱり早くそうじにいかなきゃ…」とか、「めっちゃ腹立つし、たたきたいけど、あかん、それはやったらあかん…」とか、心が整えられる人は、きちんと「切り替える」ことができたり、「自分の感情をコントロールする」ことができたりします。

 「靴がいつもきちんと揃えられる」ということは、「心を整える」ための第一歩だと考えています。

 

 残念ながら、今はまだすべての学年学級の靴が写真のようにきれいに揃っているわけではありません。

まずはここからです。全校のみんな靴が毎日きれいに揃う時、それは大きな「竜西プライド」の一つとなり、この学校が目標としている「そうじがきちんとできるかっこいい学校」「みんなが楽しい竜王西小学校」に一歩ずつ近づける気がしています。

 

 今年一年を締めくくるために、この2学期をしっかり振り返って、一生の思い出になるような楽しかった場面や、自分が成長できた、精いっぱい頑張れたと思える場面を思い起こしてください。自分の「2学期一番の写真」…みんなはどんな写真を選びますか?どんな場面を選びますか?この後学級で話し合ってみてくださいね。

 

 これで校長先生の話を終わります。最後までしっかり聞いてくれて、ありがとうございました。

 

学期の締めの表彰② ~校内ノート名人表彰~

「読書チャンピオン」とともに恒例になっているのは、「ノート名人賞」の表彰です。丁寧で分かりやすいノートづくりに努めたり、積極的に自主学習に取り組んだりした人たちに贈られます。特に高学年では、独自の工夫を加えながら、これから先中学高校でも通用するノートづくりに努めた人たちが表彰されます。では、各学級の「ノート名人」の発表です。
1年1組 木村 理桜さん
2年1組 髙島 來輝さん
2年2組 國岡 大翔さん
3年1組 勝見 蒼介さん
3年2組 橋口 芽生さん
4年1組 鵜川 永義さん
4年2組 谷口 愛翔さん
5年1組 若井 聖奈さん
5年2組 田中 柚衣さん
6年1組 林 莉子さん
6年2組 北川 柚葉さん

 以上、11名の子どもたちでした。2学期最後のいいご褒美になりましたね。受賞した子どもたちの日々の努力に拍手です!おめでとうございました。